昨日の上海の空気は「太陽が見える」レベル。毛沢東の誕生日でしたが上海の街の中では目立った行事は見られませんでした(報道によると、党以外の行事は制限していたようですね)。そんなことを社員と話していたら、突然昼過ぎに微博やテレビのニュースなどで靖国神社参拝のニュースが。今回当社がアドバイザーとして入っているプロジェクトの相手方(国営企業)のトップからはすぐに懸念が伝えられました。表面的な話というよりも、前向きな姿勢を中間で(我々が)持っていてももっと上でこうしたことが動かなくなる「理由」になるケースもありえると感じます。昨日自分のFacebookにも書きましたが、政治は政治、経済は経済、という言い方をすることはもちろん私たちもありますが、それは二国間関係を言い訳にしたくないためでもあって、現実には、こうしたことが話が止まるきっかけになることは決して珍しくありません。私は政治的なコメントはこの場ではしませんが、色々な意味で複雑です。
さて、先ほどパスポートを見返してみたところ、私の今年の中国と日本の往復は24回(正確には中国の出国回数)でした。今までの中で最も多い回数です。日中の関係は複雑であっても、今は中国のモバイルゲーム市場の「今しかない」参入のチャンスのタイミングであり、様々な(本当に多くの)取り組みが日本からだけでなくあちこちから動いています。クララオンラインとして今まではインフラの面だけでお客様をご支援してきたところ、この1~2年はコンサルティングにも力を入れ、自社の経験をもとに中国における様々なライセンスの問題や事業展開のサポートをさせていただいてきました。
今年一年振り返ってみると、前半では韓国に進出してクララオンラインコリアを設立し、夏にはニフティさんのニフティクラウドの技術を提供していただいて中国でクラウドサービス「鴻図雲」を開始しました。中国における事業ライセンスを持つ極めて数少ない日本の会社として、日中どちらでもご契約・お支払いを頂ける特徴的なサービスです(Amazonは、結局ライセンスは自らは解決できなかったため、今のところの発表によると中国版のAWSは、中国用のアカウントを別に作る必要があるようですね)。また年末には、NECビッグローブさんとシンガポールで合弁企業「FullRoute」を立ち上げることを発表しました。来年、本格的に稼働を始めることになると思い、とても期待しています。
一方、日本国内でも、従来からのサーバホスティング事業は堅調に推移しつつ、新たな付加価値として、お客様の物理的なインフラはデータセンタでお預かりしていなくても、その運用(MSP)をお引き受けするケースも大変増えてきました。もとがホスティング事業者ですから、サーバの運用だけでなくネットワークの運用、さらにミドルウェアも含めたノウハウを豊富に持っていますので、MSP専業の会社さんと比べても対応できる幅は広いと自負しています。
さらに、2020年の五輪招致が決定し、電通とのJVであるスポーツITソリューションの事業についても追い風が確実に吹いています。実は裏側でかなり多くのスポーツとメディア関係のネイティブアプリも作っており、内製力の高さも結果に繋がってきています。
来年、クララオンラインとしてグループでさらに成長を続け、お客様のビジネスのサポートを日本とアジアできちんとさせていただけるよう、気持ちも新たに頑張ってまいります。
そろそろ浦東から成田に向けて今年最後のフライトです。本日で東京は仕事納め、北京は30日で年内は仕事納めです。本年も一年、誠にありがとうございました。