8月26日あたりから、北京市通信管理局(http://www.bca.gov.cn/)のWebサイトを日本の当社オフィスからアクセスすると以下のような画面が表示されるようになりました。IPアドレスによって接続元を見てアクセスを遮断している様子です。(複数の日本国内のアドレスから確認してみました)
この緑色のアイコンをクリックするとhttp://www.365cyd.com/にリンクされており、このページでは、以下のように戦争勝利記念70周年の活動期間中、この创宇盾と呼ばれるサービスが企業や政府等のWebサイトを保護しているという内容が表示されます。この日最初にアクセスしたのがたまたま北京通信管理局のWebサイトだったため、「すべての政府機関等のWebサイトが遮断されているのではないか」と一瞬あわてました。
この创宇盾と呼ばれる仕組みは北京知道创宇信息技术有限公司が提供している模様で、この会社のWebサイトを見るといわゆるセキュリティサービス企業のようです。また创宇盾は、いわゆるWAF(Web Application Firewall)のようです。まずは、どの程度の影響範囲なのかを調べるため、工業情報化部、上海市通信管理局、公安部、文化部、CNCERT/CC、さらに我々がよく使うものとして工業情報化部のICP登録の管理サイト(备案管理系统)などを一通り見てみたところ、いずれのサイトも正常通り表示されました。冒頭のように一瞬慌てたものの、この記事を書いている8月27日午後の時点では、発見した8月26日の朝以降、北京市通信管理局のWebサイト以外で遮断されている状況は確認できていません。(オドロカセナイデヨ!!)
ということで、影響範囲がそもそも広くなさそうということがわかり、これ以上騒いでも仕方がないということと、ワッと驚いた自分をどこに着地させたらいいかもわからなくなり(!)、あとはせいぜい企業の背景ぐらい確認しておこうと、この企業が純粋な民間企業なのかどうかについて確認しました。が、法人登記の内容を確認してみたところ、何かしらの背景がある様子も確認できませんでした。気づく点があるとすると、登録資本をこの数カ月で急激に増やしていることでしょうか。
そもそも北京市通信管理局のWebサイトにはWAFが以前から導入されていた可能性もあり、たまたまこの時期にIPアドレスの制限を強くしただけという可能性もあります(このあたりは外部からではよくわかりません)。行事がピークを迎える9月3日までの間にこのサービスが導入されるWebサイトが広がる可能性もありますが、いったんは静観することで良さそうです。(チャンチャン)