東京防災救急協会の普通救命講習に参加してきました。3時間で人工呼吸、AEDの使い方、窒息の手当などを学ぶことができます。少し前に日本赤十字の救急法を学んだばかりですのでおさらいの意味合いもありましたが、両方うける意味合いとおすすめの順序を書いておきます。
両方をうける意味合い
まず、講習の基本となるガイドライン(JRC)は同じものですので、基本はすべて同じです。ただ、赤十字の講習は6時間、消防での講習は3時間(AEDの業務従事者を含める場合には4時間)と倍の時間の違いがあり、細かい説明はどうしても消防の講習では省略されてしまいます。
救命講習を受けることにより、AEDを使うまたは人工呼吸をしなければならない場面に遭遇したときに少しでも役に立ちたい!と思う人の中でも、両方あわせて9時間の時間を確保するのは容易ではないかもしれません。また、そのモチベーションも沸きにくいかもしれません。
どちらか一つしか、という場合には、率直には赤十字の講習をおすすめします。やはり密度が違います。仕事上などの理由で消防の講習を受けなければならないという場合以外で、きちんと基礎的なことを抑えようと思うと、二つを両方受けた個人的な意見としては密度が濃い方がイザというときには良いだろうと感じます。
一方、両方受ける意味合いはありました。一度受けた講習の中身はその時には記憶に残りますが、少しでも時間があけば忘れてしまいます。消防も赤十字も期限内に再講習を受けることができるコースが用意されていますが、学んだすぐあとに改めておさらいする意味合いは大きいと感じました。講習の際、初めてではない、という安心感もあるように思います。
おすすめの順序
赤十字→消防、です。赤十字の6時間で「みっちりと」(私の場合、本当にみっちりと、でした。通しで周囲の安全確認から救急隊への引渡しまでをソラで覚えるのは緊張です)やり、そのあとにフォローアップ的に消防の普通救命講習を受けるのがおすすめです。
ところで興味深かったことはそれぞれの指導員のご経験です。ガイドラインには沿っているものの、指導員の方の経験の違いが感じられました。私の場合、赤十字ではおそらく看護師資格をお持ちの方、消防の場合にはもともと救急隊だった方(話の中から何度も「現役のときには」という会話が出てきました)が指導員の中にいらっしゃいました。目線の違いによって実践的な指導が少しずつ違いが生まれます。これを両方聞けることで幅が広がるような気がします。
二つを終えて
次に受けたいのは上級救命講習へのステップアップと、赤十字の救急員養成講習です。ただ前者はなかなか機会がなく(地元の消防署だと来年の5月が最短...もっと早くに気づけばよかった!)、後者は丸2日間。
それから、AEDの設置をどうするかですね。当社のビルの一階にはAEDが設置されていますが、今回2つの講習を受けて気づいたことは、当社がある10階から1階までとりに行く時間はかなりのロスがあるということ。せめて上下のフロアの中で一つはないとAED開始までの時間が足りないとも思いました。考えなきゃな...。