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Huaweiユーザー向けセミナーでの講演

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日本でもエンタープライズ向けの展開が加速

日商エレクトロニクスさんが開催されたHuawei(ファーウェイ)ユーザー向けセミナーで講演する機会をいただいた。Huaweiの機器は通信キャリア向けとコンシューマー向け製品(WiFiルータやP10などのスマートフォン)という印象が強いが、ネットワーク製品やIAサーバなどもかなり展開している。日本でもユーザーの裾野を拡げていこうと、Huaweiのパートナーである日商エレクトロニクスさんが中国のIT事情を伝えられるための機会として初めて開かれた。

一通り中国のアップデートを広くしつつ、やはり私からみればシェアバイク×NB-IoT領域でHuaweiとofoと中国電信の動きに興味がある。私から勝手に紹介させていただいた。

日本から3600億円以上の調達

「Huawei の凄さ」はもちろん十分に知っているつもりだったが、それよりも興味深かったのは日本からの調達額。昨年度の数字で3600億円以上の機器・パーツ等を日本から調達しているという。その前の年も3000億円を超える調達をしている。なんという額。

確かに、調べると2015年の記事には、2014年度に2000億円を超える調達をしているという報道もある(日経, 2015/5/21)。多くのサプライヤーの名前が挙がる中には日本の大企業の名前が連なっていた。そこから見ても1.5倍近い積み上げをしているということになる。昨日もHuaweiの方から触れられていたが、2016年度の日本から中国への輸出額ベースで見れば2パーセント以上をを占めていることになる。小さくない。

初任給40万円という報道に対して

今朝、ある日本の方と話しているときに、少し前に報道されたHuaweiの「初任給40万円」の話題が出た。確かにぱっと見ると高い。さらに求人サイトを見ると修士号以上では45万円からという情報もある。ただ、中国で今、重点大学の上位層を狙うAI・クラウド・ビッグデータ関連の求人を見ると2万元から2.5万元という求人も多く見る。日本円換算でみれば34万円から43万円ぐらいということになる。

昨日、ちょうど中国ではAWSの寧夏のリージョンが立ち上がった情報が公表された。北京に続いて2つめのリージョンである。早速関連する求人情報を探してみても、このあたりの金額ゾーンがチラホラと見当たる。

日本と中国とでは企業負担の社会保障分の厚みが違うため、こう考えると企業側の支出視点に立てば実際には中国と日本との条件差はほぼないということもできる。この点は既存の経済学でも説明ができる収斂が起きているだけとも言えるが、いずれにしても「能力・スキル差がない中でも中国の人件費が安い」という構図は既にあてはまらない。

機会があればじっくりとHuaweiの基地や工場を回らせてもらいに行きたいな、と。

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