台湾-中国間の帯域
先日の香港-中国間の数値に続き、同様に台湾-中国間のインターネット接続の帯域についても整理します。中国側は香港向けと同様に国際向けの帯域の総容量のみですが、台湾側はTWNICによって各国向けの帯域総容量、ISPごとの接続帯域の数値をそれぞれ公表しています。また四半期単位での報告が行われています。
(注: グラフ作成時点で確認したところ必ずしもISPごとの接続帯域の合計が総容量と一致しておらず、本頁に記載している総容量の値は、ISPごとの接続帯域の合計値を採用しています。)
中国向けの帯域についてはTWNICが数値を公表している2001年10月以降、四半期単位で公表されています。ちなみに2001年10月時点では台湾全体の国際向け接続が約5.1Gbpsのうち、中国向けは330Mbpsでした。
直近の状況
2010年以降の推移をみると、台湾-中国大陸間の接続帯域の総量はおよそ5倍になっていることがわかります。またこれは表などにはしていませんが、2015年10月時点の報告によると国際向けの合計1600Gbpsのうち中国向けは176Gbpsと、1割強が中国向けです。なお台湾から上位3位までの接続先地域はアメリカ向けが約875Gbps、日本向けが270Gbps、香港向けが220Gbpsとなっています。
(すみません、2001年以降のデータを全部整理している時間はなかったので2010年以降のデータで切ってしまいました。名古屋弁ではこうした手抜きというか無精のことを「おうちゃくい」といいます。)
ISP別の状況
HiNetが全体の6割、これにTWgateをあわせると中華電信だけで中国向けの4分の3を占めています。ISP別のグラフを見ていただけるとお分かり頂けるとおり、ほぼHiNetのネットワークの増速ペースが台湾-中国間の増速ペースに一致していることがわかります。HiNet(AS3462)は台湾内でのISPサービスを主としたネットワーク、TWgate(AS9505)はその名の通り(Taiwan Gateway)で国際向けのネットワークです。もちろんこれらはあくまで接続帯域の総容量でしかなく、実際にBGPまわりの運用がどのように行われているかについては技術的な話になりすぎるので今日のポストでは含んでいません。
今日はここまで!