今週は上の娘が新型インフルエンザにかかったり、僕も体調を崩しながら一週間を乗り切ったような感じでしたのでblogのエントリーをするネタを考えるような余裕もなく、あっという間に一週間が過ぎてしまいました。そんな時にはいつものように飛行機ネタで・・・。
ご存知の通り日本航空は、その再生の区切りを契機として新しいロゴを発表し、いわゆる鶴丸と呼ばれる鶴のマークを再度採用することになりました。この鶴丸時代に様々な出来事があったことを考えれば、その鶴丸に戻すこと自体がよいのかどうかという意見もあるようです。他方、日本航空という名前をもち、また日本を代表する航空会社の一社としての強い存在を示す上で、私たちが海外の空港で鶴丸を見たときに感じる強い安心感などを思えば、私たちのような航空ファン以外にも、多少の複雑さはあれど鶴丸の復帰を喜ぶ存在も少なくありません。
そんなことが日本で起きている中、シアトルのボーイング社の工場では、Boeing 787の納入遅れに伴って補償交渉をした結果であるBoeing 767の一機が、現塗装のまま飛行試験を繰り返していました。旅客機は一般的に、組み立て後の飛行試験段階ではまだ全体の塗装を塗りませんが、ラダーと呼ばれる尾翼の部分だけは先に塗っています。これはラダーの重さの調整がかなりセンシティブで、塗料も含めた重さでの調整が必要とされているためです。そして先週6日に日本にデリバリーされてきたこのBoeing 767のJA654Jという機体は、現塗装を想定して先にラダーが塗られており、その間に新塗装が発表されたことから、胴体は真っ白、ラダーは現塗装という最後の機体として飛んできました。
飛行試験が繰り返されていることは私たちスポッターは概ねシアトル近辺のスポッターのblogや写真投稿サイトで情報を収集しています。今回は、KPAE(シアトル ペインフィールド)からのこの機体の離陸が先にインターネットに投稿されており(http://vimeo.com/19611862)、さらにその後の機体の行方はFlightAwareというサイトで随時見ていました(http://ja.flightaware.com/live/flight/JAL8102/history/20110205/2050Z/KPAE/RJTT)。JL8102便としてファイルされたJA654Jのフェリーフライト(デリバリーフライト)は、シアトルにあるボーイングの工場があるペインフィールドを飛び、そのままダイレクトに羽田まで飛んできたことがわかります。ちなみにJL8102やJL8101などの便名は、デリバリーフライトの際に割り当てられる便名なので、定期便で探しても出てくるものではありません。
実はこの日は昼間は外出をしていて、FlightAwareや無線の情報などを随時仕入れながら風向きとで自分で計算して着陸する予想時間(EAT)をはかっていたのですが、子どもがいるとどうしても間に合いそうになく一度は諦めていました。が、上のビデオサイトで、離陸していくときにパイロットが機体を左右に揺らしている様子を見てしまい(機体を左右に揺らすのは一般的に挨拶のようなもので、この場合にはありがとうという意味が想像できます)、どうしても迎えに撮りにいきたくなってしまいました・・・。その結果、妻が協力してくれ、羽田までの移動を含めて往復2時間だけ一人にさせてもらい、かなり陽は落ちたあとでしたが、無事にJA654Jの撮影ができました。
羽田のRunway 34L に降りてきたJA654Jです。JA8102がアプローチからタワーにハンドオフされてくるあたりから、周囲の明らかに何人かがソワソワし始めて(笑)、同じ獲物を狙われていますか、という感じでした。
taxiの最中に、現塗装の767とちょうど重なりました。本来であれば手前の塗装でデリバリーされるはずだったわけです。
このままハンガーエリアのスポットに向かいました。次に姿を見せてくれるときにはきっと新鶴丸塗装であることを期待しています。