「高鉄」。日本でいう新幹線で北京から上海に移動しています。報道されている通り、先週から中国では軍事訓練が活発化しており、昨日などは上海では7割近い国内線のフライトが欠航になるというかなりの異常事態です。今日はどうしても移動する必要があるため、安全策をとって北京から上海への移動を、移動する私含めて5人ともすべて高鉄に変えることにしました。
北京から上海への移動は5時間から5時間半程度。列車により停車駅が異なります。最も速い列車は、北京を出ると済南、南京だけに止まり、次が上海です。北京は北京南駅、上海は虹橋駅がそれぞれ発着駅です。この路線にはおなじみの日本の設計の新幹線(E2系をベースにしたもの)が走っています。
いくつかトピックを整理しておきます。
- 予約時のパスポート番号や身分証明書の番号の違いには注意。 - 今回、一緒に出張している中国人の社員の番号が末尾一番だけ違い、予約したチケットの窓口での受け取りは×。こうなると主任の窓口にいって引き取ることになりますが、どちらの列も並ぶのに30分近く並んでおり大変です。ちなみに今回の場合は、手書きのチケットが渡されていました。
- 携帯でのデータ通信は、基地局間のハンドオーバーが追い付いていない。 - 時速300キロ前後で走っていますが、見ていると電信も聯通も、基地局を離れたときに次ぎの基地局と接続する際、一度しっかりと接続が切れてしまっています。
- 携帯での音声通話は、北京から天津ぐらいまでと、蘇州から上海ぐらいまでは悪くない。 - 主観ですが、音質は昔の東海道新幹線と同じ感覚ぐらいです。
- 飲み物と食べ物は事前に買ったほうがいい。 - 車内販売もありますが、さすがに6時間近い列車移動ではなにか口に入れたくなります。改札口の手前でしっかりと買い込みましょう。
- 一等にある電源プラグは二人で一つ。 - ケンカしないようにしましょう。一等の上にビジネスクラスの設定がありますか、高すぎて乗ってませんので分かりません。。
- 駅の停車時間は各駅ともに基本は2分で設定。 - すーっと空気を吸いにいく時間はあまりありません。。外に出るなとのアナウンスも流れます。
そして、何より列車の中で仕事をしようと思っても、上に書いた通りデータ通信が安定しないため、なかなか仕事に集中するのは難しい状況でした。
飛行機と比較してみます。北京市内の当社のオフィスから空港に行くのと北京南駅までの時間はあまり変わりません。空港には少なくとも一時間前に到着する必要がありますが、さすがに渋滞などの可能性を考慮して国内線でも一時間半前にはつくようにします。一方の鉄道は、チケットを持っていればギリギリでもOKですが、予約したチケットを引き取ろうとすると列に並ぶことも必要です。すると少なくとも30分前には着くようにしたくなります(日本でもあまり変わりません)。
移動時間の比較をすると、飛行機では、約2時間半。高鉄は5時間半。着く場所は虹橋で同じ。費用は、高鉄の一等と飛行機の安い航空券であればほぼ変わりません。こうなると私個人の意見では「インターネットに繋がらない時間が短い方」を採りたいので、飛行機に軍配が上がります。ま、一度経験できて良かったですが。。